つむじ通信2
つむじ通信2

難病対策改革論
気を徹す「つむじの理論」より提言
「すべての研究は正しい認識においては無限の可能性が予約されるが、誤った認識においてはすぐ壁に突き当たって一歩の前進も許されない」
これは生物学的二進法を説かれた元東北大学医学部講師の斉藤章先生の言葉である。
私が現在行っている「つむじ理論」と名付けた治療法にたどり着くまでには、共同研究者の新潟大学大学院の安保徹教授、井穴・頭部刺絡療法を教えていただいた横浜の開業医・浅見鉄男先生、そして斉藤章先生といった方々の教えがあってのことと常に感謝し、前進してきたと思っている。
斉藤先生に関して私がこれまでお聞きした事柄を述べながら、この本題の「つむじ理論」の内容を説明したい。
1994年5月、私と安保教授は、盛岡で行われた日本温泉気候物理医学会で、「気圧と虫垂炎」について発表を行った。そして仙台に立ち寄り、斉藤先生のお墓参りを行った。
当時の文章には、「先生は30年前、すでにアレルギー性疾患、炎症性疾患、潰瘍性疾患、悪性新生物の発生を自律神経の面より説明されていたが、1983年、75歳でこの世を去られた。閑静な丘陵地にある先生のお墓からは、仙台の町が美しく眺望された」
(『ミクロスコピア』)とある。

その後、私たち2人は、斉藤先生のご子息の博先生といっしょに斉藤先生の奥様にご挨拶し、夕食をごちそうになった。
斉藤先生は1941年8月、「腸チフス及びパラチフス患者の口腔内に於ける病原菌の消長、特に口腔内保菌に就いて」を突破口に、次々と精力的に膨大な研究成果を上げられた。1958年10月に「感染症の白血球増多及び減少の成因」の研究にたどり着き、ついに1963年以降は、感染症の研究から得られた「相と場の理論」をさらに「生物学的二進法」の概念に発展させ、急性感染症だけでなく、膠原病やガンなどの慢性疾患の病態に自律神経が深くかかわっていることを主張されることになる。
この大発見の研究に欣喜雀躍され、無我夢中で研究に邁進され、ついには「すべての病因はこの生物学的二進法で説明される」と研究会で発表された。ところが、だれ1人として賛同する人はなく、論文もしばらくは認められることはなかった。
そして、斉藤先生の同級生が審査員になったときに、大量の論文が世に出ることなる。
しかし1950年代からは、フレミングによってペニシリンが発見され結核が難病から消える時であった。さらに最悪の悪魔・免疫抑制剤の出現により、生物学的二進法はだれにも注目されることはなくなった。
日本の医学は、昔からある「医の心」をすべて消し去り、欧米の医学に平身低頭し、21世紀になってもこの姿勢は微動だにしないのである。
2000年5月、奥様とご子息の博先生からうかがった斉藤先生のお話の中で、いまでも記憶に残る内容を書き留めておきたい。
ある日、先生が植木職人にお茶を出し、さらにお酒まで出して「生物学的二進法」を説明され、最後に文献まで手渡されたそうだ。学生への講義は月に1度しか与えられず、研究会の発表では予定時間を過ぎても説明し続けため、壇上から力づくで引き下ろされたこともあるという。
こういったエピソードをうかがうにつれ、先生の研究・治療に対する情熱と姿勢にはただただ頭が下がり、涙が出てしまったことが鮮明に思い出されてくる。
1992年、「虫垂炎」の研究で安保先生との共同研究を始めたことにより、斉藤先生の論文を知って拝読したが、なにがなんだかさっぱりわからないというのが本音だった。
しかし、臨床の場で患者を一生懸命「見る」ことで、段々と斉藤先生の言葉の意味が身にしみてわかるようになってきた。
ところで、私は、交通事故も含めて、これまで3度、死んでいても不思議ではない経験をしている。
2001年6月に心不全・脳梗塞、そして狭心症で手術を受けた。その年の11月には東京のクリニックで診療ができるまでに回復していた。ところが、2003年10月から重度のうつ病になって自殺まではかろうとした。
しかし、2005年5月ごろからは講演もできるようになり、元気に診療もできるようになった。これは安保先生をはじめ先駆者の斉藤先生、友人や家族の支え、そして先祖や神仏のおかげであると日々感謝している。
2005年ごろから「頭寒足熱」を意識して、百会(頭頂にある経穴)を中心に手足の先まで刺絡を行うようになった。この治療により、多くの疾患がこれまでよりもさらに早く治癒することが明らかになっていた。
2005年10月からは、百会を起点として、こめかみや耳の後ろなどを通って頸部や前胸部、背部に至る何本かの線上に治療点を探し、そこを刺激する方法をとった。百会を起点として、まるで編み笠をかぶったような線上に治療点を探していった。この方法は、いままでの「頭寒足熱法」と比べて効果が一段とアップした。これを「新頭寒足熱法」と名付けた。
2006年2月からは、百会を「つむじ」に変更し、「新頭寒足熱法」と同様な治療を行った。治療直後より笑みが見られる例が多く、頭から下半身に向けて血液が流れる感覚
が出現する。気持ちはすっきりとなり、さわやかな感じが出てくる。「まるで風呂上がりのような気分になる」と言う人が多いのである。
この治療効果は、ガンをはじめ、すべての症例に著効を示すことが明らかになった。
たとえば、重症のアトピー性皮膚炎で、いままで5年以上の治療が必要だと考えられた患者でも、ほとんどが1年前後で治癒に至るのではないかと感じるくらい効果が現れるのである。これまでは、アトピー性皮膚炎の患者の中には、ときおり白内障の手術を要した方がいた。ところが驚いたことに、このような例はまったくない。
この2月以来、毎日興奮と驚きの連続で、「まさか!」「ほんとうなの!」と感動しっぱなしで休む暇がない。
これからは、日本自律神経免疫治療研究会の先生方にこの「つむじ理論」と治療方法を伝授しようと考え、ようやく興奮から心静かな境地になりつつある。
斉藤先生がおっしゃった「すべての病因はこの生物学的二進法で説明される」という言葉を実感するとともに、いままで以上に患者さんの協力を得て、生物学的二進法にそった効果的な治療法を求めていきたい。
笑う門には福来たる(笑門来福)
2006年5月29日
福田 稔
a:2119 t:5 y:9